お口は全身の健康への入り口です
お子さまのお口ケア
いつ頃から歯科に通えばいいの?
乳歯が生えたら、1歳の誕生日までに歯科検診を受けましょう。乳歯のむし歯の進行は早く、気づいたときには重症化していることもあるので、小さな頃からのケアが大切です。特に下記のタイミングでは、歯科医院でお口の中をチェックするようにしてください。
生後半年
一般的に、下の前歯2本から歯が生え始めます。生えたばかりの歯はエナメル質が薄くてやわらかく、酸に弱いのでむし歯になりやすいという特徴があります。
1~3歳
乳歯20本が生えそろう時期。前歯から次第に奥の歯が生えてきて、一般的に3歳前後で上10本と下10本がそろいます。食事や間食の内容により、むし歯のリスクが高まる時期でもあります。
6~12歳
28本の永久歯と親知らず4本が生えそろう時期。歯の生え変わりや、親知らずの生え方などにトラブルが起こる可能性が高くなります。また、顎の骨の成長を利用して歯並びやかみ合わせを整えやすいタイミングでもあります。
大人のお口ケア
タバコを吸う人
タバコにはお口の環境を悪くする有害物質が含まれており、吸う人が歯周病にかかるリスクは、
吸わない人に比べて高いというデータがあります。
ヤニが口内環境を
悪化させる
タバコに含まれる成分のヤニが歯や歯ぐきに付着することで、口腔内が不衛生な状態になります。さらに、そこに汚れが付きやすくなり、歯ぐきの健康に欠かせないビタミンCを破壊して口内環境を悪化させていきます。
口の中が乾燥し、
自浄作用が働かなくなる
タバコを吸うと唾液の分泌量が減り、口の中が乾いてきます。唾液にはむし歯菌が歯を溶かすために出す酸を中和したり、細菌の繁殖を抑えたりする働きがあります。それが作用しなくなってしまうので、口の健康を保てずに弱まってしまいます。その結果、歯垢がたまりやすくなるお口を、唾液でもきれいにできなくなってしまうという悪循環につながります。
歯垢が歯石に
変化する
タバコの悪影響によって歯垢はたまり、だんだんと硬い歯石に変わります。歯ブラシで取れる歯垢と異なり、歯石は一度ついてしまうと簡単には取れません。歯石のせいで歯の表面がデコボコになるのでさらに細菌や汚れが付きやすく、むし歯や歯周病の原因となります。
シニアの方のお口ケア
誤嚥性肺炎の予防
加齢などにより口腔機能が低下すると、食べ物を「噛む」「飲み込む」という動作がスムーズにできなくなり、「誤嚥性肺炎」を引き起こす恐れがあります。誤嚥性肺炎とは、食べ物や飲み物、唾液などが誤って気管に入り、その際に細菌も一緒に気管に入ることで肺に炎症が起こる疾患です。
歯科医院でプロによるクリーニングを行い、お口の細菌を減らしたり、摂食トレーニングでお口の機能を維持したりすることで、誤嚥性肺炎の予防に取り組みましょう。
ドライマウスの予防
唾液はお口の中を清潔に保つ役割がありますが、高齢による噛む力の低下や、歯石などがある不衛生な状態だと唾液がでにくくなります。ドライマウスを放置しているとむし歯や歯周病の進行を早める危険性があるのです。
歯科医院での定期的なクリーニングや、ご自宅で適切なブラッシングをすることで唾液の分泌が促進されます。
今むし歯や歯周病でなくとも、その後も健康なお口であるように、積極的に定期検診を受診しましょう。